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2021-06-18

リレーエッセイ|わからないことが多すぎて、困っちゃう

指に噛み付いている猫の写真

部長の森です。

私なんて、たぶん人よりもわからないことが多いので、「そんなこともわからんのか」って何度も言われたことがありますが、その場では、もうどうすることもできません。それに、あんたは何でもわかってるんかい、と逆ギレしそうにもなってしまいました。

でも、世の中には、この人にはわからないことなんてないんじゃないの、と思うようなすごい人もいるんですよね。

私が前の会社に勤めていた20代後半頃のことですが、同じ職場に、京大卒と慶応卒の先輩がいました。

京大卒の先輩は、めちゃくちゃ仕事が早くて、聞けばなんでも教えてくれる優しい人だったんです。それにルックスも良くて、威張らないし、さわやかだし、モテるんです。欠点なんかないって感じ?

それにね。ある時、洋画の話になった時、「Tさんって、字幕見なくてもわかっちゃうんですか?」って聞いてみたら、「うん、映画くらいならね。字幕は見ない」って言ってました。

聞かなきゃよかった。むかつく~。

一方、慶応卒のA先輩はというと、やはりすごく仕事のできる人だったんですが、終業時間近くになると、私のヒジをそっとつかんで「森さん、飲みに行こ~」って誘ってくるんです。ジョークと真面目さのバランスが絶妙で、しょっちゅう一緒に飲みに行ってましたが、職場の女の子達には「Aさんって、なんだかナヨナヨしてるよね」って、陰口を言われていました。

でもね、私は知っているんです。本当のA先輩を・・・

ある日、職場の上司がA先輩に仕事を指示していたんです。すると、彼は「それは、会社にとってやる価値のない仕事ですから、やりません」と突っぱねていました。

めちゃくちゃカッコよくないですか? めちゃくちゃ硬派じゃないですか?

「森さん、尾瀬に水芭蕉見に行こ~」

「森さん、劇団四季のコーラスライン見に行こ~」

「森さん、松田聖子の結婚した教会に行こ~」

できる人は、やはり言うことが違います。

「尾瀬に行ってたくさん歩くのも、四季も松田聖子も、あんまり好きじゃないんですけど~」って言ってみましたが、全然聞く耳を持ってはくれません。

結局は、一緒に行きました~。楽しかったです。

・・・

話がなんだか変な方向に行ってしまいました。元に戻します。

その時、私は、彼らには「わからない」ことなんてないように見えたのですが、よくよく考えてみると、最初から何でもわかる人なんて絶対にいません。

私とは、いったいどこがどう違うのでしょうか?

最近、橋本治先生の本を読んで、うっすら気が付いたのですが、ひょっとすると、彼等は、わからないことに向き合う姿勢が、私とは根本的に違っていたのかもしれません。

何がわからないか、わからない

わからないことで悩むのって、どんな時でしょうか?

わからないことが具体的にわかっているのであれば、一つずつわかるようにしていけばいいので、たぶん、そこまで悩みは深くありません。

片付けトントンのホームページを立ち上げた時の話ですが、アメブロみたいなヤツでいいのかな、サーバーを借りてHTMLみたいな言語で作らんといかんのかな、などなど、正直どうやって作ればいいのか、さっぱりわかりませんでした。

まさに、何がわからないのか、わからない状態です。

おそらく、「わからない」の迷路で迷ってしまっているから、出口がわからなくて悩むんですね。

片付けや掃除だってそうです。

今まで、片付けや掃除を一度もやったことがない人が、一人暮らしを始めたとします。

乾電池ってどうやって捨てたらいいの? ゴミはどこに出したらいいの? どんな洗剤を使ったらいいの?

わからないことがいっぱいありすぎて、たぶん、「何がわからないのか、わからない」というところからスタートすることになるでしょう。

誰かに何かを教えてもらうとしても、結局のところ、自分で掘り起こすという作業を抜きに「わかる」に至るのは難しいのだと思います。

「わからない」に、どう向き合うか?

職場では、後輩なり部下なりに何かを教えるという場面に、何度も何度も遭遇してきましたが、はっきり言って苦手です。表面的には教えることができているように見えても、どうも上手くいっていない感じがするんですね。

それに、今までの長い会社生活では、後輩のこんな声も聞いたことがあります。

「教えてくれれば、僕がやりますよ」

う~ん。もちろん、仕事は、教えるということも大切ですが、すべてを教えるのは不可能です。いったいどこまで教えなければいけないのか、かなり不安になりました。

ゴールにたどり着くために、ちょっとは手助けできると思いますが、絶対に全部は無理です。

教えるということは、本質的に、「わからない」に向き合う方法を教える、と考えた方がいいのかもしれません。

本当の意味で、「わかる」ということ

たとえば、洗剤の使い方がわからないとします。そんな時、こんな文章を読んで「わかった」と思うでしょうか?

たしかに、頭では「わかった」感じがします。でも、実際に掃除をしてみて、汚れの感触・度合や落ち具合を経験しないと、本当の意味ではわからないし、たぶん応用もできないでしょう。

片付けトントンのマニュアルには、次のような記述があります。

いくらなんでも、ざっくりしすぎていると思われるかもしれませんが、新人が肌で仕事を覚える時って、現実はこんな感じだと思うんですね。

これが、「自分オリジナルな再構成」をするチャンスになるはずです。

誰でも、最初は薄っぺらです。経験を重ねて深みを増し、職人に、達人になっていくのではないでしょうか。

「わからない」が大増殖

近年は、IT化だのDXだのSDGsだの、新しい仕組み作りなども提唱され、まさに「わからない」が大増殖してきています。

誰も彼もが、わからないことだらけ。

一昔前の「わからない=恥ずかしい」という図式は、すでに終わりを告げ、これからは、「わからない」にどう向き合っていくのかが問われるようになってきたような気がします。

「わからない」に、どう向き合っていくのが、より自分らしいのか。なかなか、やりがいのある時代に突入したのかもしれません。

・・・

よろしかったら次のブログもご覧ください。

片付けスタッフの教育内容をご紹介します

スタッフエッセイ|実家に眠っていた味わい深いもの、楽しいものたち

親の家を片付け|親子の思いとキーパーソン

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コメント8件

 りさ | 2021.06.18 7:44

おはようございます。

今日は頭が回ってないのか、いつもなのか(笑)何が何だか分からない(゜▽゜:)あはは

私は分からない事をするのに、やたらストレスを感じてしまう人です。

教えて貰ったり調べてやってしまえば、あらできるじゃないって思えるのですが。

結局、分かろうとする事を拒否してるのか、はたまた分からないのか分からない。

けど、分からない世界に足を突っ込むと楽しかったりしますね。

だからかな?自分が出来ない事をしている人を見るのも楽しいです。

現在は、自分の心の中が1番分かりません。

さて、今日もトントンさんスイッチで頑張りますo(`・ω・´)o

 片付けトントン | 2021.06.18 8:40

りささま。
おはようございます。スタッフの小田です。

「分からない世界に足を突っ込むと楽しかったり」
「自分が出来ない事をしている人を見るのも楽しい」

同じです!好奇心旺盛タイプでしょうか。

また私も、自分の心の中をあまり分かっていないです。いつも今が楽しければイイじゃん!って軽いノリなので、それが吉と出るか凶と出るか・・・。

「トンッ」

今日も一日、頑張りましょう!でも、あまりご無理なさらないでくださいね。
コメントありがとうございました!

 ささのは | 2021.06.18 14:35

更新ありがとうございます。
今回のブログ、深いですね~

久しぶりに考えましたね。
生きていく、暮らしていくのには「わからないこと」は日常的にありますね。
「わからないこと」をそのままにして避けてしまうか、自分的に解決案を見いだして進むか。悩ましいです。
ここ1~2年の断捨離生活ではお掃除方法やスッキリ生活の「わからないこと」をたくさんトントン様に教えていただきましたよ。
「わからないこと」の答えは分かろうとしなければ得られないと感じます。
多分、一生いろんな事を分かろうとしながら生きていくんだろうな~~?
蒸し暑い日が多くなってきました。ご自愛下さい。

 片付けトントン | 2021.06.18 15:37

ささのはさま。
スタッフの小田です。

おっしゃるように、分かろうとしなければ「わからないこと」の答えは得られないですよね。
「わからないこと」から逃げず、しっかりと向き合いながら生きていこうと思いました!

蒸し暑い日が続きますが、ささのはさまも、どうかご自愛ください。
コメントありがとうございました!

 ケンケン | 2021.06.18 18:12

「わからない」がわからない。まさに私は携帯、パソコンなどこれに陥っています。
簡単な検索やブログにコメントなどは出来ても他は何一つ出来ないし、どう聞いていいかもわからない。ネットショッピングは出来てもヤフーオークションやメルカリなどどうやっていいかわからず、変なことになって迷惑かけても…と思いする勇気が出ず。離れた所に住んでいる子供に聞いても、その時だけわかって後は忘れるという始末。

その子供の所に先日どうしても行かなければいけない用があり行くと、まあ部屋が掃除していない。ゴミは出しているので一見スッキリしているようでもホコリまみれ。
掃除の仕方教えてきました。グッと我慢してとりあえず本人に手取り足取り教えてさせてみることに。次回行った時どうなっているのか…。
私と同じで、その時だけわかって後は忘れるという事になっているかもしれません。
親子なので。

 片付けトントン | 2021.06.20 16:26

ケンケンさま。

部長の森です。コメントありがとうございます。

私も携帯やパソコンなどの新しいアプリは苦手です。娘に教えてもらっても、全然身につかないんですね。なので、最近は面白そうだなと思っても、ほとんど手出しはしません(^^)

お子さんのお掃除、うまくできるようになるといいですね。

ずいぶん暑くなってきましたので、ご無理なさいませんように!

 はずき | 2021.06.20 1:08

とても感慨深いブログでした。
さすが部長さん!!!
本から得られる情報って凄いですよね。ハッとさせられるような気付きや考え方が変わるようなことが書かれています。
社会には分からないことがたくさんあって、学んでいくことが自分の成長に繋がると思います。
これからもっと暑くなっていきますが、みなさん体調にご注意ください。

PS.部長さん、手術後の経過は順調ですか?

 片付けトントン | 2021.06.20 16:45

はずきさま。
部長の森です。手術後は順調です。お心遣いありがとうございます。

最近は、わからないことがあったら、ネットで調べるのが習慣になってしまいましたが、やはり、本の方が深みがあるように思います。時々は本も読むようにしたいものです。

はずきさまも、ご無理なさいませんよう、ご自愛ください。

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