片づけ姫と整理王妃(名古屋王国編)

こんにちは、かよトンです。
先日の桃太郎のパロディは、楽しんでいただけたでしょうか?
夫トン十郎に、面白かったからまた書けと言ったら、「あれねえ、バカなことを書いてるだけなんだけど、大変なんだって」
「えーっ?! そうなの?」
「まあ、あんたには書けんだろうな」
「なに言ってんのよ、書いてやるわよ」
ということで、うまくハメられたような気もしますが、白雪姫のパロディを書いてみることにしました。
名古屋で一番の片づけ上手はだ~れ?

むかしむかし、名古屋市緑区あたりのお城に、整理王妃と片づけ姫が住んでおりました。
継母の整理王妃は、たいへんな自惚れ屋。自分が名古屋で一番の片づけ上手だと思っていて、自分よりも少しでも片づけがうまい人がいると、いてもたってもいられなくなるのでした。
整理王妃は、以前から不思議なタンスをもっていました。
このタンスを開けては
「タンスや、タンス、名古屋で一番の片づけ上手は誰か言っておくれ」と言うと、タンスは

「整理王妃様、あなたこそ、名古屋で一番の片づけ上手」
と答えるのが常でした。
ところがある日、いつものように整理王妃がタンスに問いかけると、タンスは
「整理王妃、あなたは素晴らしく片づけ上手。でも片づけ姫はあなたの百倍片づけ上手」

と言うではないですか?!
片づけ姫は、いつのまにか、それはそれはキレイ好きな片づけ上手に育っていたのでした。
嫉妬に狂った整理王妃は、家来の物置に片づけ姫を片付けてしまうように命じました。
片付け姫、緑区の森の中で片付けられてしまうか?!
物置は、片づけ姫を緑区の森の中へ連れていきました。
物置が片づけ姫を片付けようとすると、片づけ姫は泣きながら
「ああ、物置さん、私を助けてちょうだい。私は森の奥に隠れて暮らし、もう整理王妃のいる城には帰りませんから」
と、そこら中の枯れ木や雑草を片づけながら言うのです。

物置は、片づけ姫の片づけの手際の良さに圧倒されて、つい
「じゃあ、早くお逃げなさい、かわいそうな片づけ姫」
と言いました。
汚部屋の住人は誰だ?
さて、かわいそうな片づけ姫、森の中をひとりぼっちでさまよっていましたが、夕方になるころ、一軒の小さな家を見つけ、疲れを癒そうと中に入っていきました。
この家がまた、大変な汚部屋というかゴミ屋敷で、そこら中にゴミが散らばり、床も見えない始末。
片づけ姫は疲れ切ってはいましたが、ゴミの山を見ると、いてもたってもいられなくなり、片づけ始めました。
そうして汚部屋がすっかりキレイになったころ、ゴミ屋敷の主人の7人の小人が帰ってきました。

「なんてキレイなんだ」
「すばらしく整理整頓されてるぞ」
「ゴミひとつない」
小人たちは口々に叫んで大喜び。
片づけ姫を大歓迎してくれました。
整理王妃、怒り狂う
そんなこととは知らない整理王妃は、物置が片づけ姫を片付けたものと思い込んでいました。
ある日、いつものように秘密のタンスに向かって
「タンスよタンス、名古屋で誰が一番片づけ上手か、教えてちょうだい」
と言うと
「整理王妃、この辺ではあなたが一番片づけ上手。でも緑区の森の奥にいる片づけ姫が一番」

と言うではないですか?!
片付けたと思っていた片づけ姫が生きているとは。
整理王妃は怒りに狂い、自らの手で片づけ姫を片付けてやろうと企てました。

片づけ姫が危ない!
整理王妃は物売りのおばあさんに変装し、片づけ姫の住む、元ゴミ屋敷へと尋ねていきました。
整理王妃は、元ゴミ屋敷のドアをトントンとたたいて言いました。

「良い品物がありますが、お買いになりませんか?」
「まあ、おかみさん、何があるの?」
「丈夫で、しかも安い、名古屋市指定のごみ袋ですよ」

「まあ、ステキ。たくさん片づけしたくなっちゃうわ」
つい片づけ姫が手を伸ばすと、物売りに化けた整理王妃は、片づけ姫をごみ袋に押し込みました。片づけ姫は息ができなくなって倒れてしまいました。
「しめしめ、これでやっと私が一番の片づけ上手」
整理王妃は、去っていきました。
かわいそうな片付け姫

森から小人たちが元ゴミ屋敷へ帰ってくると、なんということでしょう?!
片づけ姫が床に倒れています。
小人たちは必死になって片づけ姫に呼びかけ、体を洗ったり髪をといたりして、何とか生き返らせようとしましたが、目を覚ますことはありませんでした。
それでも小人たちは、毎日片づけ姫に声をかけ、眠ったままの片づけ姫と一緒に暮らしていました。
しかし、何しろ片づけられない小人たちのこと、片づけ姫がいなくなった途端、またゴミ屋敷になってしまうのでした。
ヒーロー現る
そんなある日、整理整頓が大好きで、整理整頓されていないところを見ると、整理せずにはいられない整頓王子が、道に迷って小人たちのゴミ屋敷の戸をたたきました。
「私は整頓王子。旅の者ですが道に迷ってしまいました」

小人たちは、整頓王子を快くゴミ屋敷に招き入れました。
ゴミ屋敷に入った途端、整頓王子の血が騒ぎ、たった一人でゴミ屋敷を、それはそれは美しく片づけました。
小人たちはキレイになったゴミ屋敷を見て、とても喜びました。
「なんてきれいなんだ」
「すばらしく整理整頓されているぞ」
「ゴミひとつない」
口々に叫んで踊りだすと、整頓王子も嬉しくなって一緒に踊りだしました。
整頓王子は、踊っているうちに足をからませて、片づけ姫のお腹の上に倒れてしまいました。

すると、どうでしょう?!
なんと片づけ姫が目を覚ましたのです。
「まあ、なんて整理整頓されたお部屋なの? 私より整理整頓が上手だなんて、これはいったい、どなたがやってくださったのかしら?」
「えっへん、僕です、整頓王子です。姫」
すっ転んでいた整頓王子は、起き上がりながら言いました。
「まあ、りりしいお方」
小人たちは、片づけ姫に整頓王子が命の恩人であることも話しました。
片づけ姫は、たいそう喜んで整頓王子にお礼を言いました。
片づけ姫と整頓王子。
その後、二人は結ばれ、末永く幸せに暮らしましたとさ。

出演者のご紹介
トン子

片づけ姫役
魅惑の受付担当。思い切りの良さと強烈な存在感で、YouTubeチャンネルでも大活躍中!
トン之丞

整理王妃役
YouTubeの脚本から撮影・編集まで担当中。金庫になったり神さまになったりします。
トン太

タンス・物置役
YouTubeに「先輩」役でレギュラー出演中。金庫に恋したり、神さまに導かれたりしています。
トン子・トン之丞・トン太の実物が見られる最新動画はコチラ
童話のパロディ:新ジャンル「片付け童話」
知らず知らずのうちに片付けが好きになる、かもしれない「片付け童話」。ぜひ、お子さまとご一緒にお楽しみください。
もし、ゴミ屋敷や汚部屋などの片付けでお困りの方は…
今回はちょっとふざけたパロディをお送りしましたが、片付けトントンは愛知県名古屋市周辺で、片付け・不用品回収サービスをさせていただいております。

ご近所に内緒での片付けや、女性スタッフ派遣(女性のお客さま限定)も承ります。
くわしくは、ゴミ屋敷片付けサービスページをご覧ください。
こちらのページではもちろん真面目に、ゴミ屋敷片付けの様子の動画や、ご利用いただいたお客さまの声などをご紹介しています。