怪談「番町皿屋敷」のパロディ

こんにちは、トン十郎です。
今日は、パロディをお送りします。
パロディといっても、怪談「番町皿屋敷」のパロディですから、怖い話が嫌いな方は読まないでくださいね。
トン十郎、粗相(そそう)する
名古屋市熱田区六番町のかよトンの家では、夫のトン十郎が不用品を始末していた。
この美しい夫は、粗相して、たびたび噴火するかよトンの折檻にあわないようにと、おずおず働いているのであった。
その時トン十郎の始末しているのは、かよトンが秘蔵の不用品であった。
不用品は10トンあった。
トン十郎は不用品を一つ一つ大事に名古屋市のゴミ袋へ入れていた。と、一匹の大きな猫がどこから来たのか、不用品の入ったゴミ袋を一つくわえた。

トン十郎は驚いて猫を追いのけようとした。その時、はずみに不用品の皿が落ちて割れてしまった。
トン十郎は、はっと思ったが、もうとりかえしがつかなかった。
トン十郎は顔色を真青にしてふるえていた。
かよトンの折檻

そこへ、かよトンの娘、みちトンが出て来た。
「かよトン様、大変なことをいたしました。この大胆者が不用品のお皿を割りました」
「なにッ」
かよトンの手は、もう名古屋市のゴミ袋にかかった。
「ふとどき者め、名古屋市のゴミ袋に入れてくれる」
そう言うかと思うと、かよトンはゴミ袋を開いて立ち上がり、いきなりトン十郎をゴミ袋に入れてしまった。
「この者を物置へ押し込めておけ」
それからのこと、物置のあたりから声がするようになった。
「不用品が一ト~ン、二ト~ン、三ト~ン、四ト~ン、五ト~ン、六ト~ン、七ト~ン、八ト~ン、九ト~ン、・・・ああ、うらめしやぁ~」
名古屋市のゴミ袋から、顔だけを出したトン十郎を見た者もいたという。

(おわり)
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