不用品回収車と赤ちょうちんちゃん_今池屋台編

こんにちは、トン十郎です。
だんだん寒くなってきましたねぇ。
赤ちょうちんで、おでんをつまみに熱燗を一杯ひっかけたい季節がやってきました。
ということで
今日はグリム童話「赤ずきんちゃん」のパロディ
「赤ちょうちんちゃん」です。
お楽しみいただけたら幸いです。
赤ちょうちんちゃん、誕生

ちょっと前のこと、名古屋市千種区今池のあたりに、かわいいかわいい赤ちょうちんの女の子が住んでいて、皆から可愛がられていました。でも、誰よりも可愛がっていたのは屋台のおやじさんでした。
女の子は赤ちょうちんなので、今池あたりでは「赤ちょうちんちゃん」と呼ばれるようになったのでした。
酔っぱらいの不用品回収車に声をかけられる
ある日、赤ちょうちんちゃんの勤め先の飲み屋の社長が言いました。

「赤ちょうちんちゃん、このワインを屋台のおやじさんに持って行ってちょうだい。おやじさんはお酒で弱っていらっしゃるけど、これをあげれば元気になるでしょう。寄り道なんかしちゃあダメですよ。危ないですからね。」
赤ちょうちんちゃんが今池の郵便局のあたりまで来ると、頭にネクタイを巻いた、酔っぱらいの不用品回収車が出てきました。

「おねえちゃん、どこいくのぉ~?一緒に飲もうよぉ~、ウィ~」と、不用品回収車は言いました。
「屋台のおやじさんのところへ行くのよ。」
不用品回収車は、「うまそうな赤ちょうちんだな。ついでに屋台と一緒に食ってやろう。」

と、心の中でつぶやきながら
「赤ちょうちんちゃん、今池のネオンはキレイだねえ。ほら、見てごらん。ウィ~」
と言いました。
不用品回収車にそう言われて、赤ちょうちんちゃんが周りを見渡すと、ネオンの花がいっぱい咲いていて、一杯ひっかけたくなるのでした。
「じゃあ、一杯だけね。」と赤ちょうちんちゃんは、不用品回収車に言いました。
赤ちょうちんちゃん、不用品回収車にだまされる

しばらく、二人は焼き鳥屋で一杯やっていました。
赤ちょうちんちゃんが酔っぱらってきた頃、不用品回収車はこっそり抜け出して、屋台のおやじさんのところに走っていきました。

不用品回収車は、屋台のおやじさんがお酒で弱っているのを良いことに、いきなり屋台を食べてしまいました。

ちょうどそのタイミングで、「その屋台はワシのじゃ」と、おやじさんが寝言を言いましたが、不用品回収車は聞こえないフリをしました。
飲んだくれの赤ちょうちんちゃん

赤ちょうちんちゃんは、お酒を飲むのに夢中で、たくさんたくさん飲みました。もうこれ以上飲めないくらい飲んだ時、屋台のおやじさんのことを思い出しました。
「あ、おやじさんのところに行くのを忘れてた。」



気を取り直して、おつかいに戻る赤ちょうちんちゃん

千鳥足なので、やっとの思いで屋台のおやじさんのところにたどり着きました。
何か様子が変だとは思ったのですが、赤ちょうちんちゃんはヘベレケなのでよくわかりません。

「あら、おやじさん、なんて大きなお口」
「おまえを食べるのにいいようにさ。」

と、いきなり不用品回収車は、赤ちょうちんちゃんを食べてしまいました。

「ああ、うまかった」
お腹がいっぱいになった不用品回収車は、眠くなってしまいました。

救世主あらわる
しばらくして、不用品回収車の運転手が通りかかりました。

手におえない不用品回収車のことだから、何か食っているかもしれないと思い、いびきをかいて眠っている不用品回収車のおなかを開けてみました。
すると赤ちょうちんちゃんと屋台が出てきました。

赤ちょうちんちゃんは
「まあ、わたし、とってもビックリしたわ。不用品回収車のおなかの中は、それはそれは暗くて怖かったわ。」と、言いました。
めでたし、めでたし

赤ちょうちんちゃんは、二度と寄り道はしないわ。社長さんがいけないと、おっしゃったのですものね、と反省しました。





童話のパロディ:新ジャンル「片付け童話」
知らず知らずのうちに片付けが好きになる、かもしれない「片付け童話」。ぜひ、お子さまとご一緒にお楽しみください。
ゴミ屋敷片付けなどのサービス(名古屋周辺対応)
片付けトントンは、お部屋の模様替えからゴミ屋敷の片付けまで、幅広いサービスをご提供しています。詳細は各ページをご覧ください。