私たちは、不用品1点の回収からゴミ屋敷や汚部屋などの大規模な片付けまで幅広く対応しています。
中でも最近は実家の片付けのご依頼が増えており、お客様とのやり取りや何気ない行動から、『実家の片付けって気持ちの整理でもあるのかな』と感じることがあります。
今回は、そんな事例のご紹介です。
・・・
見積もりから戻ると、ちょうど問い合わせが入っているとのことですぐに電話を代わりました。
はい、片付けトントンの岡本です。
「家電の回収をお願いしたいんですけど…」
アイテムを伺うと、冷蔵庫2台、洗濯機1台、テレビ1台の計4台。
いずれもリサイクル家電のため、別途リサイクル料金がかかることを説明して総額をご案内しました。
「お願いしようと思うのですが…床が抜けそうなのと、他にもちょっと物があるので一度見てもらうことはできますか?」
住所をお聞きすると、すぐ近くです。
では、30分後でいかがでしょうか?
「大丈夫です。ちょっと道が狭いので、気を付けてお越しください」
!!!(冷や汗)
電話をお切りした後、この地域に精通したスタッフに道を確認したところ…
『いつも資源回収しているコースなので、トラックでも全然いけますよ~』
ホッ…
安心したのも束の間、駐車スペースをお聞きするのを忘れておりました。
!!!(冷や汗)
場所がなければ近隣にコインパーキングはあるので、準備をしてそのまま出発しました。
お宅に到着すると、すでに1台停まっていたため駐車できそうなスペースはありません。
そのため近くのコインパーキングに停めて、そこから歩いて向かうことにしました。
・・・
インターホンを鳴らすと、お客様がお出迎え。ご挨拶をして、さっそく拝見します。
玄関入ってすぐ右の通路には、大きなタンスや机などが置かれていました。
(ここから出すとなると、まず机をどうにかしないと…)
そして、ダイニングキッチンへ…
お聞きしていた通り、ところどころ床が抜けています。
(気を付けて歩かないと…)
さらにキッチンの奥に進むと裏口を発見。しかし、びっしりと詰まっていて開きません。
とりあえず玄関からでも裏口からでも、物さえ移動すれば運び出すことは可能です。
その旨をお客様にご説明すると…
「ちなみにですけど、まるごと片付けてもらうことも出来ますか?」
!?
むしろ、私たち(片付けトントン)はその方が得意分野です!
もちろん大丈夫です!とお答えして、詳しいお話を伺うと…
「(この家の)売却が決まり、初めは不動産会社にそのままでいいと言われたのに、冷蔵庫とかはやっぱり処分してもらわないと困ると言われてしまったんです…」
どうやらこちらはご実家だそうで、不動産会社とのやり取りはご両親に代わってお客様がされているとのこと。
「不動産会社の話が少しずつ変わるから、ちょっと不安になっちゃって…」
追加でまた何か言われるのではないかと心配そうなご様子です。
たしかに一度決まった条件を変えられてしまうと、そう簡単に不安は拭えません。
(そういえば私も同じようなことが…)
私も実家の片付けでは本当に苦労したので、ついつい情にほだされて何とかしたくなっちゃいます。
(まずは積込みをどうするか…)
車1台分スペースはありますが、さすがにトラックは停めれません。
それならば…
袋詰めした物はお庭に仮置きし、トラックが到着したら全員で一気に積み込んで処分場へGO作戦なら上手くいきそうな気がします。
物量から人数と時間を割り出して見積もりを作成すると…
「やっぱり、これくらいはしますよね」
それなりの金額は覚悟していたようですが、やはり物を捨てるだけでお金がかかるというのは簡単に納得できるものではないと思います。
「でも、妹と二人でやってみたけどもう疲れちゃって。それに、ここから先はどう進めていいか分からないし…」
言われてみると、玄関入ってすぐと左側のお部屋は比較的スッキリとしていました。
スゴイ!頑張られたんですね!
もちろん商売ですから、私たちとしても全部おまかせの方が嬉しいですが、なるべく費用を抑える方法を2つご提案してみました。
①可燃はご自身たちで市の回収に出す
②トラックを借りて処分場に持っていく
①は、お客様は少し離れたところにお住まいなので朝出すのは難しい。
②は、お二人ともご主人様がお忙しいため、自分たちでトラックを運転してまではやれない。
結局、全部おまかせの方向で検討されることになり、この日はお宅を後にしました。
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翌日、お客様から連絡がありました。
「妹と相談して、お願いすることにしました。よろしくお願いします」
ありがとうございます。精一杯やらせていただきます!
1日目の出動は、3名+午後1名。
お庭に溜めていった物を午後回収に来るので、それまでにどこまで進められるかがポイントです。
また、いくつか探し物のリクエスト(古銭、カメラ、指輪、刀など)があったので、急ぎつつも見落とさないよう注意して作業します。
頑張るしかない!
まずは動線を確保するため通路に2名、ダイニングキッチンに1名の布陣でスタート。
どんどん分別・袋詰めを進めていき、通路を塞いでいた大きなタンスもやっつけました。
この時、見積もり時にお客様がおっしゃった言葉を思い出しました。
「ここから先はどう進めていいか分からない…」
片付けはやればやるだけゴールに近づきますが、効率良く進めないと時間ばかりかかります。
1.運び出すための動線確保
2.分別するための場所作り
3.アイテムを絞って分別
まずは、この3つを抑えるのがポイントです。
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動線の確保が済んだので、1名は奥の部屋へと移動します。
しばらくしてキッチンを担当していたスタッフも合流してきました。
『キッチンは陶器(不燃)ばっかりだったから、先にこっちやるわ』
可燃と不燃は降ろす場所が違うので、積込む時に分けておく必要があります。そのため、積込みをなるべくスムーズに行うためにも今日は可燃に絞った方が得策です。
2名体制になったことでどんどん可燃袋を量産し、予定通り一車満タンにして処分場へと送り出すことが出来ました。
ここまでは順調です!
あとは明日、処分場へ2回走れば十分終わる量なので、昼一にトラックへ積込んだらすぐに出発ができるよう準備をしておきます。
・・・
1日目の終了時、奥の部屋はこんな感じ。
タンスなどの家具と可燃袋で、ほぼほぼ一車満タンにできそうです。
また、壁面には大きな穴が開いており雨ざらし状態でした。
なんと…この場所から軍刀が!!
鞘はサビサビですが、刀身はピッカピカ(驚)
ほかにも通路のタンスからは古銭と古いカメラ、キッチンの棚からは指輪を発見したので、アルバムや写真とあわせてお客様にお渡ししました。
「ありがとうございます。そんなところにあったんですね!」
見落とさずに救出できて良かった~。
明日も今日と同じ時間に伺う約束をして、この日はお宅を後にしました。
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2日目の出動も、3名+午後1名です。
まずは家具などの大きな物から順に、溜めておいた可燃袋もすべて運び出しました。
続いて、通路奥の縁側部分・キッチンの陶器詰め・奥の部屋の絨毯剥がしに分かれて作業をスタート。
2時間ほどであらかた目途が立ったので、いつトラックが到着してもいいように少し早めのお昼休憩をいただきました。
・・・
休憩から戻るとすぐにトラックが到着したので、4人がかりで一気に積込みます。
処分場へ降ろしに行っている間、残ったスタッフで掃除と持ち帰り資源などの運び出し。
ラストは戻ってきたトラックに残った物をすべて積込んで作業完了です。
物がなくなると広いお部屋だったのが良く分かります。
見積もり時に見落とした場所ですが、もちろん対応させていただきました。
・・・
最終確認をしている時のこと…
「昔はね、栗に柿にイチゴなんかも育てていて、季節の果物が食べられたんですよ」
お庭を見ながら懐かしそうに話をしてくださいました。
そういえば作業中にも、遠くから笑い声が聞こえてくるなと思ったら、お渡しした写真やアルバムを見て、お二人で盛り上がっていたことも。
実家の片付けって、やっぱり気持ちの整理でもあるのかな…
どうしても物が多いと自分たちだけでは出来ないケースもあると思います。そんな時は、私たちのような片付け業者に頼ってみるのもアリかもしれません。
この度は片付けトントンにご用命いただき、ありがとうございました!
総排出量:可燃・不燃1,570kg、紙類540kg、布類80kg、金属類140kg、冷蔵庫2台、洗濯機1台、テレビ1台 ご請求金額:284,000円(税込)