現場に行くたびに思うんです。

片付けの仕事って、ただモノを運ぶだけじゃなくて、そこに暮らす人や、その場所にしかない“出会い”に触れる仕事なんだなって。

今回のご依頼も、そんな温かい出会いがあった一日でした。

ご依頼のきっかけ

今回のお客様は、引っ越しに伴う不用品処分のご相談でお電話をくださいました。

最初にお客様から聞かれたのは、

この質問、実は多くのお客様からいただきます。

やはり日程の調整や、相見積もりを取ることを考えると、早めのご相談がいちばん安心です。

「処分するモノが決まった時点でご連絡ください」

そうお伝えすると、

と明るい声。

とんとん拍子に話が進み、心の中で思わずガッツポーズしてしまいました。

見積もり時の様子

お伺いすると、家具や家電を中心に10点ほどの処分をご希望でした。

中でも、ひときわ存在感のあるダイニングセットが――

近づいて見ると、【maruni】のロゴを発見。

そう伝えると、お客様の表情がぱっと明るくなりました。

経験上、ブランド家具がひとつあると、他の家具も同じメーカーということが多いです。

より高く買い取ってもらうために、家具専門の買取業者さんをご紹介できることをお話しすると、

とのお返事をいただきました。

そのほか、テレビやエアコンも状態が良さそうだったので年式を確認すると、どちらも5年以内で、まだまだ買取の対象になりそうです。

たとえ少額でも、処分費やリサイクル料金を払わずに済むだけで大きなメリットになります。

「手放す＝損する」ではないご提案ができて、私もちょっぴりうれしい気持ちに。

また、今回は出張買取の形をとり、お客様と買取業者さんが直接やり取りできるようにしました。

その方が査定もスムーズですし、より納得していただけると思ったからです。

手配をすべて整えたあと、あらためて費用をご説明しました。

当社でいただく費用は、人件費・車両費・処分費のみ。

お客様にも内容をご理解いただけたので、見積もり書をお渡ししてこの日の訪問は終了しました。

それから数週間後──

「この前の見積もりでお願いします」とのご連絡をいただきました。

作業当日

インターホンを押して玄関を開けると、小さなわんちゃんがお客様と並んで、静かにお出迎えしてくれました。

ご挨拶を済ませて、お客様と一緒に回収品を再確認します。

階段を上がると、ペット用のゲートが設置されていました。

家具を運び出す際にぶつかると危ないので、「作業中は外しても大丈夫ですか？」とお聞きすると――

とのお返事。

確認が終わったところで、さっそく作業スタートです。

まずは2階の家具から順に運び出していきます。

6点とも解体せずにスッと運び出せるものばかりで、テンポよく作業が進みました。

続いて1階。食器棚、ルームランナー、カラーボックスなど。

食器棚には耐震装置（ベルト）がついていたので、外してから上下に分けて搬出します。

ふと足元に視線を向けると、わんちゃんがこちらをじっと見つめていました。

ぽかぽかした午後の空気で、つい眠くなっていたのかもしれませんね。

そんなことを考えながら、そっと頭をなでてあげた瞬間――

さっきまで眠そうだったわんちゃんが、ぱっと目を開けて尾を振りながら元気に動き始めました。

そして安心したのか、もっと「なでて」と言わんばかりに寄ってきてくれました。

その様子があまりにも可愛くて、思わずこちらも笑顔になってしまいました。

そんな温かいひとときの後、あらためて作業へ戻ります。

運び出しも順調に進み、1階・2階すべての回収が完了しました。

お部屋がスッキリして、空気が少し軽くなったように感じました。

ご精算のとき、

とお客様が笑いながらおっしゃいました。

でもその直後、私の腕に“甘噛み”。

もう、すっかり仲間入りできたようです（笑）。

片付けを終えたあとに

運び出しが終わると、お部屋に静けさが戻りました。

「助かりました。本当にありがとうございます」

その言葉を聞いた瞬間、胸の奥がじんわりと温かくなりました。

ただ仕事をしているだけなのに感謝されるって、なんだか“役得”ですね（笑）

からっぽになったお部屋を走り回るわんちゃんの無邪気な姿に、「そんなに喜んでくれて、ありがとう」と胸の奥でそっとつぶやいていました。

作業データ

最後に

片付けのお手伝いをしていると、人の温かさに触れることがよくあります。

明日もまた、誰かの小さな“ありがとう”に出会える一日になりますように。

この度は、片付けトントンにご依頼いただき、ありがとうございました！

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